受験生の皆さんへ 後篇「勉強はたし算。ひたすら1を足していこう」

・勉強の仕方について

よく聞かれるのですが、実は正解はないのです。それぞれ持っている能力も違えば、性格も異なります。一つだけ言えるのは、地道にコツコツと続けることです。

才能とは後からついてくるもので、多くの人はそうやって身につけます。一見遠回りと思える作業が、近道であったりします。足し算で例えるなら、「+1」をどれだけ数多く積み上げられるか、です。一気に増やせる[かけ算]のような魔法は存在しません。
ですから、1日も早く受験勉強に取り組んでください。

教科ごとにノートを作ったり、色をつけて工夫したり、重要な部分に線を引いたり、暗記シートで覚えたり…。「目に見える」化して、一つ一つ達成感を生む工夫を考えてください。ただ「読むだけ」だと、形に見えないので、やりとげた感が薄く、逆に長続きしません。

もっと面倒くさくない方法ですか? 世の中の面倒なく出来てしまう多くは、あまり価値がありません。誰でも出来るからです(笑)。自分だけのノート、自分のやりかた、自分なりの長く続けられるコツを見つけましょう。ただし、時間は限られていますから、手遅れにならないうちに!

こうした作業は、将来の仕事のへ取り組み方につながります。例えその知識を必要とする機会がないとしても(そんなことは今分かるはずがありませんが)、一つも無駄ではないのです。全部、大切な財産になるはずです。

・目標を立てた瞬間、人間には必ず試練がやってきます

まずは目標を決めましょう。どの教科で何点取るのか。ただし、背伸びしすぎず、実際の入試問題を知り、頑張れば達成できる数値にしましょう。それを決めたら、受験日から逆算して、一つ一つ細かくやることを決めましょう。さらに1日1日のやることを具体的に決めましょう。人間は弱いので、決めないと惰性に流されてしまいます。「この日は○時~○時まで、歴史の鎌倉時代を完璧にする」と決めた人は、簡単に誘惑には負けないでしょう。これが決めていない人なら、言わずもがなです。

それ以外にも体調を崩したり、急用が出来たりと、目標を決めた瞬間に「それをさせないようとする何か」が生じます。こうした自分との闘いを通して、強くなっていってください。そのメンタルが、受験日当日の自信だったり、負けない気持ちに変わります。やりきっていない人は、必ず不安が生じます。

もし、悩みや相談があれば遠慮なく言ってください。泣きたい時があれば、いつでも一緒に泣きます。

過去は変えられませんが、未来は今この瞬間からあなたの努力次第でいくらでも変えられます。それを受験という経験で一人でも多くの人に知ってもらいたいです。受験生全員の健康と成長、大勝利を祈ります。

 

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