英数学院だより(2023.3月号)
想定外を想定せよ
試験を受けるにあたって想定外なことはよく起こります。動揺しなければ自分の力を発揮できますし、勝手が狂うと最後まで修正できなくなることもあります。模試などでたくさんのシチュエーションを経験することは大切ですが、まずは最悪の事態を想定しましょう。
試験会場へ行くまでにトラブルが起きた。体調が良くない。あまりにも緊張している。出題傾向と全く違う…。こんなときどう対処(たいしょ)するかを決めておきましょう。予定しておけばいいのです。それでも、想定外なことは起こります。そんなときは、「自分はやるだけのことはやった」と運に任せてみてはいかがでしょうか。ずいぶん他人事のようだと思われるかもしれませんが、運を味方につけるのも実力です。運は、多くの場合努力している人に味方してくれます。そう信じて、日々取り組みましょう。
これから入試を控える皆さんのほとんどは、初めての受験だと思います。高校入試は、これまでのテストと違い、「ほぼ同じ学力(内申)の生徒」と戦います。この勝負に勝つには、「自分は彼らより勉強した」という絶対的な自信が物を言うんです。それを受験会場に持って行ってください。周りが皆、自分より頭が良く見えると思いますが、幻想です(笑)。彼らの顔を「じゃがいも」と思いましょう。1日に5教科を受けるかなりの消耗戦です。午前中の最後の数学、5教科目の社会あたりになると、かなり疲れてくると思います(両科目とも計算問題があるのが厄介(やっかい)です)。教科と教科の間は15分の休憩があります。1教科ごとにトイレに行って、気分転換をしましょう。特にできなかった後は、しっかり切り替えましょう。次の教科に引きずらないように。
受験というのは、人生で何度もない経験です。楽しんでください。これを乗り越えたら、これから起こるであろういろいろな壁もたやすく乗り越えられます。皆さんなら、きっと大丈夫。もし悪い結果が待っていたとしても、一緒に泣いてあげるから(ただし、私立の学費はとても高いです。現状が厳しい状況の場合は正直にお伝えします)。今までも、これからも皆さんの味方です。それだけは胸に秘めていてほしいと思います。
社会(理科)の勉強のしかた
模試等で理科・社会の点数が伸(の)びない生徒が多いようです。「暗記だから、直前にやったほうがいい」という考えもあるかもしれませんが、知識が必要だからこそ、早めに片づけるべき教科です。というのも、反復しないと脳に定着しないからです。「1回勉強したから、大丈夫」と思っていませんか。今回は、残された時間が1ヶ月を切った場合のやり方を提案します。
基本はインプットとアウトプットの繰り返しです。インプットなしで問題を解き、答え合わせをしても時間がもったいないです。「見る(読む)」だと弱いので、「書く」が手っ取り早いです。後は、最初から始めるには時間がありません。特に入試の場合、3年間かけて学習する内容を1ヶ月というのは無理です。しかも、広範囲で、詳しく出題されます。浅く広くではなく、教科書に出てくる順番関係なくピンポイントで学習しましょう。
「国風文化が出たら絶対に点をとる」「ヨーロッパの農業は誰にも負けない」「株式市場のはたらきは出たら儲(もう)けもん」というのを1つずつ積み重ねていきましょう。理科も同様です。後は、グラフと関連づけた問題はよく出題されます。その年の大河ドラマに出てきた内容や歴史好きが得意な戦国時代の戦いは出ません(笑)。教科書の冒頭(人類の出現)が出てきたことはありません。ちょっと勉強を始めた人が楽に点数を取れるようにはなっていないからです。3年間頑張った人に点数が取れるように作られています。的を絞り、徐々にその的を増やしましょう。
※2月23日(木)は天皇誕生日で通常授業はお休みです。
※3月21日(火)は祝日ですが、通常通り授業があります。