英数学院だより(2024.7月号)

石虎将軍の故事

「一念、岩をも貫く」とは、“強い信念をもって物事に当たれば、どんな事でも成し遂げることができる”という意味のことわざです。中学生はまもなく前期中間テストを迎えます。目標を立て勉学に励むと思いますが、目標を達成できるか否(いな)かの最終的な差は、「一念」です。念力と言ってもいいでしょう。今日は、有名な故事を紹介します。

昔、中国の漢の時代に李広(りこう)という人がいた。李広の父は幼少の時に亡くなっていた。
李広は成長して大きくなると、母に「人には皆、父がいるのに、なぜ自分にはいないのですか」と尋ねた。母は泣く泣く、「父が無くておまえが生まれるわけがない。父はおまえが小さい時、虎に食われた。今思っても哀れなことだ」と言って悲嘆の涙にくれてしまった。
李広はこれを聞いて一度は悲しみ、一度は怒って、「我、男と生まれた以上、父のあだを取らないわけにはいかない。敵と共に同じ天を仰ぎたくない(必ず殺してやる)、ぜひとも復讐したい」と心に誓った。


これより毎夜、虎のいそうな野辺に忍びてチャンスを伺っていた。そして、ある日の夕暮れ、草むらをかすかに見渡すと一匹の虎がうずくまっていた。李広は大いに喜び、これこそ父の敵と矢を放った。すると手ごたえがあり、矢は突き刺さった。
李広は「あら嬉しや、日頃の念願が成就(じょうじゅ)した」と喜んだが、近付いてみるとこれはどうしたことか、虎ではなく一つの大きな石であった。しかも矢は羽ぶくらを過ぎた所まで刺さっていた。李広は大いに驚き、我が弓勢が勝れているから矢じりが立ったのかと思ったが、あまりにも納得がいかなかったので、石が柔らかかったからかと思い、試しにもう一度矢を放ったが、矢じりが砕けて飛び散ってしまった。
さては初めの矢が立ったのは父の敵の虎と思う念力が岩を通したのであろうと、大いに感嘆して帰宅したのであった。これより李広を石虎将軍と呼ぶようになった。

目標を実現するために必要なのは、一念の強さです!「絶対やってみせるんだ」という強き深き一念を!

 

人間の脳は”穴がいくつも空いたバケツ”です

生徒の皆さんは若いのであまり自覚していないと思います。例えて言うなら人間の脳は「穴がいくつも空いたバケツ」です。2時間学習してバケツをいっぱいにしたとしましょう。翌日には、バケツの中に入っていた水が少なくなっています。翌々日には、さらに水は減っているでしょう。なくなった水を常(つね)に補充しながら、さらに多くのバケツに水を入れていくことが勉強です。「反復」・「継続」こそ、膨大(ぼうだい)な範囲の内容を定着させるのに必要な作業なのです。「1度やったから大丈夫」というのは幻想です。もう一度やりましょう。忘れた頃にもう一度繰り返しましょう。根気の要る作業ですが、学習ってこれに尽きると思います。

 

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